臨床工学技士
臨床工学技士というのは、治療上に必要だと医師が判断した場合、医師の指示に基づいて、呼吸や循環、代謝といった生命に直結するような医療機器を操作及び保守点検を行います。
上記のような機器は、生命維持管理装置とされており、現代の医学では欠かせないものになっています。
この資格は、1987年に制定された比較的新しい国家資格で、臨床検査技師や他の医療に関する資格と比較すると、あまり知名度は高くありません。
具体的な業務の一例をあげると、よく知られているのは人工透析です。他にも、人工呼吸器や、人工心肺装置など、人が生きていくのに欠かせない機能を補助する機器を扱っています。手術室、集中治療室(ICU)、人工透析室などがその活躍の場です。
臨床工学技士法の制定当時は含まれていませんでしたが、2007年から保守点検が義務付けられ、その役割が大きなものになりました。
就職先は、医療関連施設が8割以上のようです。ただし、病院の規模や治療内容によっては、臨床工学技士がいないケースもあります。そのような状況なので、必ずしも好待遇が期待できるとは限りません。
他の就職先としては、医療機器メーカーやその関連企業などあります。近年では、高齢化社会の影響などもあり、腎不全や糖尿病などの患者さんが増加傾向にあります。今後は臨床工学技士の需要が高まっていくものと思われます。